2023年の初春、今年は花粉の量が過去最高となり、花粉症の方には厳しい年となりました。
わが家でも、5歳の子どもに花粉症の症状が初めてみられました。
ある日、保育園の外遊びから帰ると、目が充血し、まぶたが腫れていました。
冷やすなどして経過をみていましたが、症状はなかなか改善せず、病院を受診して点眼薬を処方してもらい対症療法を始めました。
何度か病院を受診し、点眼薬を変えたり、生活環境を変えました。
そうすることで症状はよくなり、安定した生活が戻ってきました。
花粉症を発症した日からの経過と対策、治療をレポートし、花粉症についてもまとめました。
花粉症のような症状出現。目の赤み、まぶたの腫れ。
2月の下旬でした。
その日は、とても風が強い日で、春一番のような風が吹き荒れた中ですが、保育園では散歩や避難訓練で外に出ていました。
夕方、保育園に子どもをお迎えに行くと、先生から伝言です。
「お昼寝から起きたら目が真っ赤でまぶたが腫れていて、氷でずっと冷やしていました。いまはだいぶ腫れがおさまったんですけど、とてもかゆそうでした。」
見ると子どものまぶたが少し重そうに腫れています。
先生はもし酷くなるようなら受診をと進めてくれました。
まあ、今年の花粉は多いっていうからかな。とりあえず様子を見よう。
と、わたしは思い、その日は受診することは考えませんでした。
その夜、かゆみで寝つけない。
保育園から帰るとすぐにお風呂に入りました。
とにかく花粉を体から洗い流そうと思いました。
着ていた服も全て洗濯機に直行しました。
お風呂から上がっても目のかゆみはあり、目をおさえてかゆそうにしています。
保育園でしてもらったように、小さな保冷剤にタオルを巻いて目に当てて様子を見ました。しばらく冷やすとかゆみが治ってすごせましたが、寝る前にお布団に入る頃、また目のかゆみを訴え寝付けない様子。
しかし、家の中に点眼薬や鼻炎の薬などアレルギーに効く薬は何もありません。
以前処方してもらった風邪薬の中に、鼻水や痰きり薬としてもらっていた薬が1包だけ余っており、その中に抗アレルギー成分が含まれていたので、これを飲ませることにしました。
飲ませると30分ほどして、この薬の効果か、自然にかゆみが治ったのかはわかりませんが、その日は眠ることができました。(この方法は間違っていますが、どうしてもの対策としてとった方法なので、真似しないでください。処方のとおりにおくすりを使用しましょう。)
発症2日目、治療開始。
発症して2日目の朝、起きると外に出ていないのにかゆがっており、まぶたも少し腫れていました。
手持ちのアレルギーに効果のある内服薬ももうありませんでした。
このまま保育園に行かせても、かゆくなっても対処できそうにありません。
そこで、保育園はおやすみして小児科に連れていくことにしました。
しかしかかりつけの小児科は予約がいっぱいで受診できず、インフルエンザの予防接種に行ったことのある小児科に行くことにしました。
小児科はかかりつけ以外も、受診しておいてよかったです。
かかりつけの小児科がお休みでも、かかりつけでない医院がどんな医院でどんな先生がいるかを把握しておくと、とっさにかかりつけ医に受診できなくても不安がありません。
受診した小児科では、花粉症の症状で良いと思うが、さほどひどくはないので、点眼薬で様子をみましょうということになりました。多少鼻水や咳も出ていたので、抗アレルギーの内服薬も処方してくれました。
ザイザルシロップ0.05% 1回2.5ml / 1日2回 を朝、夕食後
かゆみ・アレルギーを抑える薬
オロパタジン点眼薬0.1% / 1日4回点眼
アレルギーを抑える薬
早速、当日から点眼と内服を開始しました。
発症3日目。治療効果はあるがかゆみは続く。
点眼薬を処方してもらい、1日3回は点眼を継続していましたが、効果はあったものの、かゆみが続いていました。保育園から帰ると、氷で目を冷やさないといけないほど。
目だけの症状が強かったので、今度は眼科に受診することにしました。
症状が続いたため、眼科受診し点眼薬を変更。
一度乳児の頃に行ったことのある眼科に受診しました。
受診間隔がずいぶんあいていたので、改めて、視力検査や眼圧の検査も受けました。
診断の結果、結膜(下まつ毛の内側の皮膚)の炎症もさほど強くないとのことで、使用していた目薬より少し強めのものを処方してくれました。
ゼベリン点眼液0.1% / 1日3回点眼
1日3回のうちの2回目は保育園からの帰宅後で良いとの指示でした。
この点眼薬を挿して様子を見ることにしました。
外あそびで症状悪化!眼科へ再受診し点眼薬を変更。
しかし、変更した点眼薬を使用してもかゆみは取りきれず、若干痒みがある状態がありました。
そんな中、保育園のお散歩から帰るとまた目を腫らして帰ってきました。
今度は前回よりもひどく腫れていました。
改めて眼科を受診することにしました。
症状を見ると、点眼薬を3種類処方してくれました。
点眼薬2種類に加え、眼軟膏1種類です。
アレジオンLX点眼液0.1% / 1日2回
フルオロメトロン点眼液0.1% / 1日3回
かゆみが強い時に追加
ネオメドロールEE軟膏 1日1回寝る前
点眼薬はベースに使うものとかゆみが増した時に加えて使うもの。
眼軟膏は、瞼の腫れに対してです。眼の裏側に浸透させる目的があります。寝る前に使用するものでした。
この3つの処方薬を使用すると、2.3日で瞼の腫れはほとんど治り、日中の目のかゆみの訴えもほとんど聞かれなくなりました。
同時期に花粉症用メガネもやっと購入し使用を始めた。
まさかこんなに症状がひどくなるとは思っていなかったので、メガネの購入も考えていなかったのですが、保育園の登園の際に、花粉症のメガネをかけている子を見て、うちもかけないとダメかな。と。
嫌がるかもしれないけど、花粉症用メガネを購入してみようと夫と話しました。
子どもは心配もよそに、メガネは嫌がることなく受け入れてくれました。
耳が痛くなって嫌がったりとかしないといいな、と心配していましたが、クッション性がよかったのか、圧迫がなく傷みなく使用できています。
保育園では、メガネを受け入れてくれるか確認すると、壊れても責任は持てないがよいか、などの確認事項の書かれた誓約書にサインをした上で、メガネの使用を許可してくれることになりました。
3種類の点眼薬とメガネの使用のおかげで、その後は、症状がどんどんよくなっていきました。
点眼薬の治療の効果で、かゆみや腫れがおさまった。
この3剤を使うことで、効果が見られ、症状が安定していきました。
翌日にはまぶたの腫れがほとんどひきました。
かゆみの訴えは時々あるものの続くことはなくなりました。
3日ほどでかゆみはすっかりおさまり、保育園でのお外遊びやお散歩の後もかゆみを訴えることはほとんどなくなりました。
1週間もすると、日中のかゆみもなくなったので、定期的に挿す薬だけで様子をみていましたが、かゆみが強くなることはありませんでした。
その後も、点眼薬を1本使用しているだけで症状の悪化は見られていません。
すぎ花粉の飛散が終わったのか、4月上旬には、点眼薬も花粉用メガネもなくても普段の生活ができるようになりました。
花粉症点眼薬、花粉症メガネの装着、生活で対策したこと。
スギ花粉の影響がなくなる4月ごろまで、生活するなかで気をつけていたことがあります。
症状の強い時は以下を実施していました。
・コートなどのアウターは軽く花粉を手で払ってから家に入った
・帰ったらそれぞれがすぐに入浴をした
・換気は子どものいない時にした
・掃除も子どものいない時にした
・洗濯物は全て部屋干しした
・その日着たものは、羽織りものも必ず洗濯した
・花粉症用メガネを使用させた
症状が軽くなっても以下を継続しました。
・換気は子どものいない時にした(基本的に窓は閉めていました。)
・掃除も子どものいない時にした
・洗濯物は全て部屋干し
花粉症とは
花粉症は、花粉がアレルギーの原因となっている、アレルギー性鼻炎や、アレルギー性結膜炎をまとめて花粉症とよんでいます。このほかに、のどがイガイガしたり、しつこく咳がつづいたり、皮膚の症状が悪化するなどの症状がみられることもあります。
特定の時期に症状があらわれるので、診断は比較的簡単です。しかし、時々落とし穴もあって、花粉症だと思っていたら、ダニアレルギーだったということもあります。室内・室外のどちらで症状が強いかなども気にしているとよいでしょう。
治療には、アレルギーを起こしている原因を避けることが一番効果的です。花粉のとぶ時期には布団を外に干さないなどの配慮は必要です。でも、子どもたちに外で遊ぶなというのは、子どもの成長を考えると好ましくありません。
薬物療法には、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎などのそれぞれに対応したお薬を使ってコントロールします。お薬を上手に使って、この時期の子どもの生活が抑制されすぎないようにしてあげたいものです。
まとめ
振り返ってみると、花粉症の症状が出てすぐ受診したものの、その後、薬の効き目が思わしくなかったり、改めて強い症状が出た時に、小児科からすぐに眼科に変えたのがよかったと思いました。
3種類のお薬をくれた眼科は、小児も診てくれる眼科で、ネットで探し受診しました。初めての場所で不安もありましたが、しっかり効果のあるお薬を処方してもらえたので、症状の緩和につながり、受診は正解でした。
花粉症は、自身は大したことがないので、今回子どもが強い症状を発症して、大変だなと実感しました。かゆみを訴えてまぶたをかいたり、腫らす姿はとてもかわいそうでした。
かといって、薬をこんなに使ってよいものかと心配にもなりました。幸いにも症状はすぎ花粉が去る頃になくなったので、薬にずっと依存することがなくてよかったです。
この経験を生かして、来年は早めに対応できるように準備しておかねば、と思いました。
以上、5歳で初めての花粉症の症状を発症して、よくなるまでの経過のレポでした。
参考文献
ナースが知っておきたい小児科でよくみる症状・疾患ハンドブック第2版 編書 横田俊一郎 山本淳 湧水理恵
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