オンナを武器にできない勿体ないオンナ

エッセイ

20歳ぐらいの頃おじさんたちの中に紅一点混じってツーリングに行ったことがあった。

アイスを買ってくれると言ったおじさんたちの誘いを断り自分で買った

若い女ってだけで価値のあったあの時代、もっと利用すればよかったのに、全然わかってなくて勿体なかったなっていう話

バイク乗りだった若い頃

20歳位の頃、私はバイクに乗っていた
FZ400というバイク

付き合っていた走り屋の彼氏の影響で

バイクは性に合っていて彼氏と別れたあともしばらく何台か乗り継いだ

バイクに乗るとどこまでも行けそうで羽が生えたように心が自由になった

何にでもなれると心が歌をうたっていた

実際に、走行中のフルフェイスの中ではしょっちゅう大声でうたっていた

風になったようでそれはもう爽快だった

スピードは全然怖くなかったし、バイクの取り回しもちゃんとできたし、事故ったこともない

いつ死んでもおかしくない走り方もしていた気がする
ああ、若いってこわい

でも

今はもうバイクなんて乗れない
三半規管と動体視力がダメだ

産後からブランコでさえ酔う
タクシーは飛ばされるとちょっと怖い

ダメダメのわたしになってしまったな

おじさんたちと紅一点ツーリング

若き日の私はある日バイク仲間が欲しくなり、バイク雑誌のツーリングメンバー募集みたいなコーナーに応募した

おじさんたちの中に紅一点混じってツーリングに出かけた

今考えるとなんと無防備な

私のバイクは興味の的で、おじさんたちがすごく褒めてくれた

なんでそんなに褒めてくれるのかわからなかったけど、好意的に仲間に入れてくれようとしているんだなと思っていた

だってわたしのバイクなんて

単独ゴケでフロントのカウルは割れていて、お金がなくて直せなくて、バイク屋で直してもらったら

赤いテープで固定されて、なんか目立っちゃっていてそれがまたヤンチャ感をあおっていた感じのかっこ悪い見た目だったし

自分は400ccバイクだし、走り始めの新参者って感じで恥ずかしい気持ちもあったから

私からしたらおじさんたちの方がかっこ良かった

ナナハン乗りのバイクの猛者もゴロゴロいた

そんな中自分のバイクなんて大したことないと思っていた

山梨のどうし道峠を通り、河口湖についてアイスを食べる事になってアイスを買いに並んでいたら

おじさんたちが買ってあげると群がってきた。

おじさんたちの好意をさらっと拒否し、自分でアイスを買った

今も奢るのは簡単でも、奢られるのにだいぶ恐縮するタイプのわたしは、当然とばかりにあっさりと断った

今思えば、アイスくらい買ってもらえばよかった

なんならランチも奢ってもらえばよかった

かわいい女を演じることを知らなかったあの頃のわたしは、充分にその恩恵を享受することができなかった

勿体ない

若い女子がバイクに乗っていることはなかなかなかった

ツーリングにでかけても男の人ばっかりだった

女子もいたけど、若い子はほとんどいなかった

ほんとに希少物件だったんだ

私は若い女子が武器になることが本当にわかってなかったから
なんでそんなこというんだろう?

お金なさそうだから?
とかそんな風にしか考えていなかったと思う

勿体ないの極み

今考えればそうですよ
若い女子のバイク乗りが希少な中、ひとりでツーリングのグループに応募してきて

そいつは色仕掛けもなんもない

ほんとにバイク好きで参加しましたって来たらおじさんバイク乗りらには私の好感度はアゲアゲだったんじゃないかな

そりゃアイスのひとつくらい奢ってあげたくなるよね

私はそういうの疎かったから、もうちょっと女子の武器に気付いていれば、おじさんたちにいろいろ奢ってもらえたのにな

まぁいまだに奢ってもらうのは苦手だからあり得ないか

若い時のバイクツーリングの思い出なのでした

 

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